卒業おめでとう。
卒業おめでとう。
社会に出て働く人、進学する人、4月からそれぞれ自分の道を歩み出すでしょう。
高校生でなくなっても、困った時、困難にぶつかった時は、いつでも高校の先生に相談しに来てください。
いっしょに考えてくれる仲間を探してみてください。あなたにはいろんな権利があるし、力になってくれる仲間が必ずいます。
いつでも、どんなときでも、あなたは一人じゃないよ。
こんなことが起きたら…ひとりで悩まないで。あきらめないで相談してみて。
- 「明日から来なくていい！」と言われた
- 理由もなく賃金（給料）が下がった
- ユニフォームが会社もちで貸し出されていたのに「不景気だから」の理由で自前になった
- 転勤はないと言われて入社したのに、いきなり「転勤だ！」と言われた
OKしなくて大丈夫です！
これらは、いずれも労働条件の不利益変更にあたり、承諾する必要はありません。変更する場合は労働者にとって不利益にならないようにする、というのが労働基準法の趣旨です。（労働基準法第2条）労働者が既得している権利は侵害してはいけないという決まりがあります。
どんな仕事でも、決まっている労働時間以外にタダ働きさせる
サービス残業は法律違反です。1日6時間以上働いたら45分、
8時間を超える場合は1時間の休憩。休日は週1回と法律で決まっています。
有給休暇※は希望する日に取れ、理由を言う必要もありません。職場でなるべく計画的に休みを取得し、
リフレッシュしましょう。
※半年経てば（出勤率80%以上）、最低10日付与されます（パートの場合でも勤務日数に応じて付与されます）。
年次有給休暇付与日数
| 1週間に働く時間 | 週に
30時間以上 |
週に30時間未満（1週間に通う回数） | ||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 働いた期間 | ||||||
| 5日以上 | 4日 | 3日 | 2日 | 1日 | ||
| 6ヵ月 | 10日 | 7日 | 5日 | 3日 | 1日 | |
- 有給休暇は希望する日に取れ、理由を言う必要もありません。
- 有給休暇は1年ごとに増え、6年6ヵ月で20日以上取得できます。
労働基準法や最低賃金法、労働安全衛生法などたくさんの法律が、
働くあなたを守っています。
パート・アルバイト・派遣・請負…どんな働き方をしていても、それはいっしょ。
有給休暇はもちろん、勝手にクビにはできません。
社会保険や、雇用保険にも入れます。雇用保険に入っていれば、解雇や倒産、自己都合退職の時、
勤務時の5割の賃金が90日以上支給されます。
- 社会保険
同じ仕事をしている正社員の労働時間の4分の3以上（週30時間など）働いていると加入できます。 - 雇用保険
週20時間以上働いていれば、加入できます。
思いあたることがあったらココに連絡
京都労働相談センター：075―811―6770
労働相談フリーダイヤル：0120―378―060
学ぶことは、憲法で保障された権利です。
「お金を気にせず思いっきり学んで、
学んだことで社会貢献してほしい」という願いから、
国際的には、大学の学費は無料か低額が当たり前。
日本の学費は世界一高いって知ってますか？
国際人権規約13条（c）「高等教育は無償」を批准していないのは、ルワンダ、マダガスカルと日本だけです。
←欧米は国公立大学の学費（欧米は国公立が中心）
こんな状況を変えようと、全国で運動が広がっています。国の機関も相談にのってくれます。
あなたにもいっしょに考えてほしいこと
先輩の先生方は、アジア・太平洋戦争を「いい戦争だ」といって、たくさんの教え子を戦場に送ってしまいました。戦争が終わったとき、悔やみきれない後悔をして「教え子を再び戦場に送らない」ことを誓いました。私たちもその誓いを受け継ぎます。「二度と戦争はしない」と誓った憲法9条を生かすことが、子どもたちにとって最善の利益になると思うからです。
でも政府は9条を変えようとしています。みなさんはどう思いますか。「美しい国」のカゲで貧困と格差が広がり、若者が不安定な雇用や高学費に苦しんでいるありさまをどう考えますか。
私たちは、あなたによびかけます。憲法のニュースに注目してください。「なんで戦争が続くの?」「私たちは本当に幸せなの?」「平和って?」…あなたの意見や疑問を私たちに教えてください。私たちもいっしょに考えます。
日本国憲法第9条
1. 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
2. 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。
あなたの意見を聞かせてください。（まじめなことからアホなことまで何でも聞かせてね。）
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