臨時教職員のページ

15 非常勤教職員に保障される権利や休暇にはどんなものがありますか?

*非常勤教職員にも、人間として国民として労働者としての基本的人権は無条件に保障されます。しかし、実態的には「奪われている権利がある」「制度はあっても実際には権利を行使しにくい」などの状況があり、その改善が求められます。

■ 国民・市民としての権利 …

健康で文化的な最低限度の生活を営む権利、選挙権、職業選択の自由、学問・研究の自由、思想・信条・宗教の自由など、憲法に定められた基本的人権は当然保障されます。

*非常勤教職員には、その政治活動に対する制限が適用されません(選挙違反などの行為はもちろん許されませんが…)。

□労働者としての権利 …

教職員組合や非常勤教職員のサークルを結成したり、それらに加入したりするのも自由です。校長などの一部には、それを妨げるような言動をする例もありますが、それは憲法に違反する行為です。

■ 教職員としての権限 …

学校教育法に定められている各職種の責務に応じて、非常勤講師にも一定の責務と権限が付与されています。教職員の権利・権限は、子どもたちのうけとる教育の内容をより豊かなものにしていく土台でもあります。

□ 研修権・「勤務場所を離れた研修」

*教育公務員特例法第19条
「教育公務員はその職責を遂行するために、絶えず研究と修養に努めなければならない」
*教育公務員特例法第20条
「現職のままで長期にわたる研修をうけること」が可「授業に支障のない限り、本属長(校長)の承認を受けて、勤務場所を離れて研修を行うこと」も可。

本来こうした規定に基づいて、長期休業中などに「勤務場所を離れて行う研修(自宅研修も含めて)」を行うことが、非常勤教職員にも保障されなければなりませんが、残念ながら現行の制度では、非常勤教職員には保障されていません。

■主な権利をめぐる問題点

(それぞれの項目についての詳しい解説はこちらページ以降)

(1)勤務時間…必要に応じた時間数。休憩・休息などの規定がない。
(2)週休2日制…「定額講師」以外の非常勤教職員についてはあいまい。
(3)年休…非常勤教職員にも、定められた日数については保障される。
(4)特別休暇…非常勤教職員には、部分的に保障される。(有給・無給)
(5)病気休暇…非常勤教職員には、人道的運用として保障されることもある。
(6)労働安全衛生…非常勤教職員は、具体的施策の対象とされないことがある。
(7)労働災害…非常勤教職員は、公務災害でなく、労働災害が適用される。

*2004年度から非常勤教職員にも「忌引休暇」「夏季休暇」、2006年1月から「子どもの看護休暇」「産前産後休暇」が実現!(07年度から「子育て休暇」に)「産前産後休暇」が実現!

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